(3)近接木の枝おろし 石割梅は、樹高20mを超すスギ、ケヤキ、チヨウセンゴヨウの大木群の樹冠下に位置していることから、日照不足の状態で衰弱していた。 境内の南側にある大木群は神社の景観上重要な要素であり、伐採することはできない。したがって、石割梅を健全に保持するためには、日照を遮っている大木群の枝を伐り落とす必要があった。 一方、石割梅が大木群の直下に位置し、近くには灯篭やトイレがあること、伐り落とすべき枝の多くが地上10m以上の高さにあることから、枝伐り作業には、作業員の安全、伐り取った枝の石割梅や構造物への落下防止に細心の注意をはらった。 作業には、8mの梯子、6.3mの長い柄の鋸、ロープ、安全ベルトを使い、作業班の持つ高所作業、特殊伐採などの高度な技術を駆使して行われた。
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